産地にも加工にもこだわった、北海道産昆布から丁寧にとった出汁は芳醇な旨味です。みたらしタレとの相性が抜群です。

お団子に1本1本串を刺し、焼き上げていきます。たくさんのお団子が整然と流れていく様子は圧巻です。

自慢のこだわり出汁で炊き上げた特製のみたらしたれを丁寧にたっぷりと。

大人の団子 みたらし
みたらしのタレづくりは北海道産昆布から出汁を取るところから始まります。この旨みの詰まった出汁に醤油、砂糖などを加え炊き上げていくのです。そして味のポイントは焦がし醤油。醤油に加えてこの焦がし醤油を加えることで旨みと甘味、香ばしさのバランスのとれた大人の(みたらし)タレが仕上がります。

緑・白・ピンク。それぞれ炊き分けたお団子の生地を、専用の成型機で1本にまとめていきます。

「ぽんっ!ぽんっ!ぽんっ!」と、リズミカルにできていく三色団子。なんだか可愛いです。

色鮮やかな三色団子は小さなお子さんにも大人気。よもぎの香りもお団子なら食べやすく食育にもぴったり。

大人の団子 三色・よもぎ使用

三色団子はもっちりした食感とそれを引き立てる優しい甘みが一番のこだわり。丁寧に摘んだよもぎをたっぷりと練り込んだよもぎ団子、色鮮やかなピンクと白のお団子が見た目にも可愛い、季節を感じるお団子です。

しっかり炙るコツは火加減プラスα( 企業秘密)。風味を最大限に引き出します。

貴重な十勝小豆は、小豆の粒感をしっかり残して。艶やかな質感が美味しさの証拠です。

あんの掛け方にも一工夫。1,4粒目はよもぎの風味を、2,3粒目は上品な粒あんと。最後まで飽きさせません。

大人の団子 十勝産小豆使用粒あん
昼夜の寒暖差が大きく小豆の糖分が高くなることで知られる北海道の十勝地方。そこで育った小豆を丁寧にふっくらと炊き上げました。香ばしく炙ったよもぎ団子に負けない小豆の存在感。小豆の風味を味わってもらう為にあんこの甘さは控えめに。それが大人の粒あん団子です。

今回リニューアルを行なった「大人の団子」シリーズについて、開発を担当された営業部の上田さん(写真右)、森田係長(写真左)に話をお聞きしました。

—「大人の団子」シリーズ開発のきっかけをお聞かせください。
営業部森田さん(以下、森田):じつを言うと、大人の団子シリーズの企画は「大人しか食べないものを」と言う、尖ったコンセプトから始まりました。そんなとき、「普段食べているものよりもワンランク上のものを食べてみたい」というお客様の声をいただいたことをきっかけに、開発の方向性を変えてみることにしました。
営業部上田さん(以下、上田):通常の商品よりもひとつ上のランクのもの、つまり 「ちょっと贅沢なもの」「ちょっと大人なもの」というイメージで認識してもらえるよ うに開発を進めることになりました。発売からしばらくして、SNSやお電話で「みたらしが美味しい」など、お客様のよい評判を多数いただくようになりました。おかげさまで出荷数も増え、ラジオ番組でも「大人の団子」シリーズについて取り上げていただくこともありました。

—今回のリニューアルで特に味わってみてほしい商品はどれになりますか?
上田:どれかと言われると、私は「みたらし」ですね。タレを味わってもらいたいです。
こだわりのポイントとして、厳選された北海道産の昆布を使用し、昆布から出汁を取りみたらしのタレを作っています。従来はこの昆布出汁の部分が水でしたので、ちょっと贅沢なものになりました。
他にも「焦がし醤油」を使用し、風味を引き出せるようにしました。
森田:リニューアルにあたって複数の素材を吟味し、試行錯誤を重ねて最終的に焦がし醤油を選びました。出汁も最終的に「昆布出汁」に決まる前に、「かつお出汁」や 「あご出汁」など素材を変え比率を変え、何十もの組み合わせを試しています。

試行錯誤を繰り返し、何十パターンも作りたどり着いた昆布出汁です。

北海道産の昆布からとった出汁は旨みを出して黄金色の液体になります。

昆布だしからとった出汁と焦がし醤油が混ざり、旨みと甘味、香ばしさのバランスの取れたタレの出来上がりです。

—みたらしのタレの開発にはどの程度かかったのでしょうか。
森田:約半年かかりました。2023年の春から進めたのですがスムーズに進んだのは最初だけで、昆布出汁と焦がし醤油とのバランスを幾度も考え、配合の割合を何度も変えて、半年かけて現在の形になりました。

—今後、大人の団子シリーズはどんなことに挑戦していくのでしょうか?
上田:秋にはさつま芋や栗といった季節の風味を感じられる素材を生地に練りこんだものを開発して皆さまにお届けしたいです。『明日香野』といえばブルートレイの「元祖透明わらび餅」というイメージがあると思いますが、将来的にはわらび餅だけでなく、『明日香野』といえば「串団子」とお客さまに言っていただけるようになりたいです。
森田:大人の団子シリーズは「ちょっと贅沢な串団子」のイメージで、大人の方も年 配の方も小さいお子様も、日常で「ちょっといいもの」をプラスして楽しんでいただけるような商品を作りたいです。

—ありがとうございました。

新しくなった「大人の団子」シリーズについて、事業部長の鈴木さんにも話をお聞きしました。「みたらし」「よもぎ」「三色団子」の特徴をもっと教えてください!

—2024年2月からのリニューアルにいたった経緯をお聞かせください。
2023年夏からは通常のお団子に比べてちょっと贅沢なイメージの「大人の団子」シリーズが定着してきて、お客様にもよい評判を多数いただいていました。
ただ、他のメーカーさんが真似できないような明日香野独自のブランドが反映された商品を目指し続けているので、今後も「大人の団子」シリーズにはこだわりを込め続けて、より良いものにリニューアルしていこうと考えています。

—「みたらし」についてお聞かせください
「みたらし」のリニューアルは非常に難しくて、今までの味を気に入っていただいていたお客様にも、より満足いただけるような、価値を感じる商品作りを目指し、本格的な出汁を取るところから考え始めました。
当社にとって、天然の出汁を取るところから始めるのは、過去に何度も失敗している大きなチャレンジでした。素材のコストや工程の難しさの割に、狙ったような風味に仕上がらないのです。
そこで今回は、出汁素材の選定から妥協せず、多くの試行錯誤を重ねました。最初はお魚系のもの、あご節やかつおの粗節、昆布の産地や厚み・刻み方など、20種以上もの素材を集めるところから始めました。最初は複数種の出汁をブレンドしていたのですが、試した組み合わせ方・配合率ではどうにも納得できる風味には至りません。行き詰った末に、営業部長が発した「どうも魚の風味がジャマをしている気がする。1度シンプルに昆布だけでやってみませんか」という言葉をきっかけに、一気に求めていた風味に近付き、最終的に昆布だけで出汁を取ることに決めました。
今回の昆布は北海道産の昆布を採用しましたが、大量に且つ安定的に同じ風味の出汁が取るため、昆布の切り方にもこだわって選定し、出汁を取る工程でも雑味は出さずに旨味だけを抽出できるように、また、味にバラつきが出ないように、複数の工夫を凝らしています。
また、味の決め手となる醤油の選定にも、時間を要しました。出汁とケンカしないように、それでいて、鮮烈な風味を残したい。一見相反する課題を両立させるために、従来の液体醤油に加えて、天然素材で仕上げた焦がし風味の際立つ粉末タイプを追加しました。正直、コストは想定より高くつきましたが、仕上がりをみて、こだわり抜いて良かった、お客さんもきっと喜んでいただける、と、自信を深めました。

「よもぎ団子」についてお聞かせください

よもぎ団子は、特に粒あんにこだわりました。「大人の団子」シリーズは「ちょっと贅沢」がコンセプトですので、従来の粒あんを使うのではなく粒立ちも風味も優れた十勝産小豆を選び、また、炊き方にもこだわった粒あんを専用に作りました。一般的に粒あんを大量生産する際には、効率を優先して高火力・短時間が基本です。しかしそれではせっかくの十勝小豆の粒立ちが煮崩れ、風味も損なわれてしまいます。そこで、一定のコスト増は覚悟しつつ、弱火でじっくり火を入れる工程を採用し、渋抜きの回数も雑味は排除して旨味を最大限に引き出せる、絶妙なところを見定めるべく試作を繰り返して決定しました。結果、当社でも過去最高の粒あんに仕上がったと自負しています。

ありがとうございました。まだまだ、他にもたくさんのこだわりがあるそうです。次回以降、さらに深掘りしていきます。