イベントレポート
明日香野が創業50周年記念パーティーで節目を祝う

このたび『明日香野』の継続的な事業活動が本年度で50年を迎えました。それを記念し、明日香野は2025年11月1日からの1年間を「創業50周年」期間と定めております。

『明日香野』の継続的な事業活動が50周年を迎えたことを機に、さらなる発展を目指すにあたり、2025年11月7日(金)に「明日香野創業50周年記念パーティー」を大阪府・大阪市のホテル「ザ・リッツ・カールトン大阪」にて開催いたしました。

社員、取引先企業様やグループ会社などの約100名が出席。節目を祝うとともに、時代の変化に合わせて対応する柔軟さ、新たな挑戦を続けるチャレンジ精神といった「3つの遺伝子」「4つの力」を武器に、次の50年もさらに成長を遂げるための企業像を示しました。

パーティー会場では、創業当時からの歴史を伝えるパネルやお客様からの声を記したオブジェ、明日香野がサポートするアスリートを紹介するパネルなどの展示がお出迎え。じっくりと見入る来場者が大勢いらっしゃいました

歴史パネルでは、明日香野が1975年に商社として始まったことや、1981年に松原工場を新設して和菓子の生産を開始したこと、「元祖透明わらび餅」「あんこ餅」などのヒット商品が1990年代に生み出されたことも紹介されました。

式典では、取引先様代表として、株式会社 和光の代表取締役社長・出水伸一様が祝辞を述べ、株式会社 遠藤製餡の代表取締役社長・遠藤岳様の発声で乾杯いたしました。世界8カ国の関連企業やアスリートから寄せられたお祝いのメッセージを伝える動画が上映され、社歴最長の境和弘顧問と新進気鋭の若手・千本惠紹さんによるスピーチが行われました。4氏のあいさつ・スピーチは以下の通りです。

株式会社和光 代表取締役社長 出水伸一様

弊社は食品包装資材の卸売業で、ラベルや容器を40年ほどにわたってお世話になっております。
本日は50周年、誠におめでとうございます。私の前に、父親が明日香野様にお世話になっておりました。明日香野様の事務所が西区にあった頃で、飛び込みで取引が始まったそうです。わらび餅の容器が年を追うごとに驚くほどの勢いで、量が増えていき、それまであまり知られていなかった商品が瞬く間に全国区の商品に成長していくのを目の当たりにし、毎年トレーの供給を間に合わせるのに必死だったと話していました。
日頃から明日香野様とお取引をさせていただく中で、常に感じていることがございます。それはもの作りに一切の妥協をされないという姿勢です。味や品質はもちろんのことながら、トレーやラベルデザインの細部に至るまで、徹底してこだわり抜かれています。
私もその熱意に引き込まれながら、共にもの作りに励んで参りました。このこだわれる、妥協されないという姿勢は、今日の明日香野様がブランドを築き上げられた原動力であると感じております。本日は誠におめでとうございます。

株式会社遠藤製餡 代表取締役社長 遠藤岳様

明日香野様、この度は創業50周年、誠におめでとうございます。
私どもは長らくお取引させていただいておりますけれども、明日香野様が常に和菓子のこの業界を牽引されています。その姿に私どもはお取引先の一員として、敬意を心から表している次第でございます。
此下代表の弛まぬチャレンジ精神と社員の皆様方のもの作りへのあふれる情熱を肌で感じており、本当に感銘を受けている次第でございます。
50年、半世紀ですね。この長い年月のみならず、これからの50年、50年と言わずと60年、70年と、ちょっと食べる喜び、この大切さを私どもも勉強させていただきます。そして、国内外に新たな喜びと感動を生み出していただけるものと、私どもは心より祈っております。

明日香野 顧問 境和弘

50周年の節目を迎えられましたことは創業以来、多くの方々に支えていただいてきたおかげです。ありがとうございます。

私はこの会社に四十の手習いで入って、25年過ごさせてもらいました。その当時、工場で一番最初に感じたのがエラい会社に入ったなということでした。百鬼夜行というんですかね。

どうしようかなと思っていたんですが、光陰矢の如しで、月日が経つのは早いものです。今は工場の中を見ていても品がよくなったなと思います。多様性の時代になり、会社の中も多国籍になってきました。

今後は10年、20年、そして次の50年に向かっていく中で、今後も皆様に支えていただけると信じていますし、ともに発展してまいりたいです。

明日香野 若手社員代表 千本惠紹

2018年にソフトテニスの実業団選手として、グループ会社のルーセントアスリートワークスに入社し、出向で明日香野の製造部に配属されました。今年8月まで、実業団選手と和菓子色人という二足の草鞋で歩んできました。そして、この8月にグループ会社全体の採用担当を任されました。

此下代表からは「グループ全体にとって要のポジションだ」と激励していただきました。思い返せば、あんこを間違え、生地を廃棄していた7年前からでは考えられません。明日香野で過ごした歳月が私を成長させてくれました。

明日香野はたくさんの失敗と変化を乗り越え、和菓子と真摯に向き合ってきました。私たちはその歴史のバトンを手にしています。プレッシャーもありますが、ワクワクもしています。

これからの時代は変化がもっと激しく、もっと早くなっていくでしょう。ですが、明日香野は50年間挑戦を続けてきた自負があります。商品へのこだわり、現場の知恵、そして何より人の力があります。私たちは伝統を守りながらも、若手ならではの新しい価値をつくり、明日香野を盛り上げていきます。

どうぞ皆様、温かい目で見守ってください。これからの時代を担っていく若手代表として宣言します。明日香野の未来は私たちがぶちあげます。創業50周年という日をとても嬉しく思い、明日香食品のさらなる発展を約束して私のスピーチとさせていただきます。

和やかな歓談を挟み、此下竜矢社長が明日香野の「3つの遺伝子」「4つの力」をキーワードにプレゼンテーションを行いました。

企業を支える3つの明日香野遺伝子として、和菓子を機械で大量生産してスーパー様で消費者にお届けする「産業革命遺伝子」。消費者の皆様に毎日お届けし、毎日喜んでいただけるための「お得感遺伝子」。スーパーマーケット和菓子競合が消費者とコミュニケーションするための広告等をあまり行っていない中、ラジオやテレビ広告を積極的に取り込むことで長年のヒット作「元祖透明わらび餅」「あんこ餅」などを生み出した「コミュニケーション遺伝子」。この操業以来の遺伝子をしっかりと引き継いで守り続けることを強調しました。

一方、現在の経営体制が始まってからの15年間で経営改革により、事業利益が5.6倍に増加、本年に無借金を達成することなど財務面の成果を説明。品質管理においては、検査基準外が10分の1に激減するなど、改革によって1つめの力である「財務の安定性」を獲得しました。

また、経営改革によって、月間の残業時間が半減、有給休暇の消化率は2.7倍となる70%に増加、その一方で給与等も着実に増加。2017年には工場での週休3日制を導入、2025年にはその他の部門でのフレックス制を導入して、従業員の子育て、介護、趣味などに柔軟に対応できる制度を整備。さらに外国人雇用、多文化交流、アスリート雇用などを進めてリクルート対象を広げてきました。このように、新規リクルートに加えて、既存スタッフ定着率を向上させる2つ目の力である「リクルート能力」を獲得しました。

この15年間で、60代中心の経営陣は40歳から59歳に若返り、内部昇格・中途採用を問わず積極的に分厚い経営層を構築。スタッフについても2024~2025年の2年に29名が昇格、うち8名が日本以外の国籍保持者でした。第3の力「人材登用力」を獲得しました。

人口減少の21世紀に社会課題となる市場縮小、労働力不足、経営人材不足に、上記3つの力で対応できるとビジョンを示しました。

21世紀半ばはSNS・リアルコミュニティでの共感がチャンスとなる時代です。明日香野は2012年にSNSを開始。フォロワー0人から、現在はSNSの総フォロワー数が15万人に達しています。さまざまなスポーツやイベント、SNS上のコミュニティに商品提供などして参加。リアルもバーチャルもさまざまなコミュニティに参加して、消費者とのコミュニケーションを取り続けて、第4の力「共創コミュニケーション力」を獲得しました。

明日香野 公式Instagram

明日香野 公式X

半世紀にわたる歩みの中で育まれた明日香野の「遺伝子」は、次の50年を進み続ける原動力です。「伝統と革新」を両輪に、伝統を受け継ぎながらも、新しい時代の価値をつくり出し、これからも皆様とともに歩み続けてまいります。

出席者からのお祝いの言葉

株式会社マツモトフーツ常務取締役 寺嶋正晴様

50周年、誠におめでとうございます。乾物メーカーとして、今こうして事業を続けて大きくなっているのは、明日香野様のおかげです。品質や製造に関わる工程について、明日香野さまから勉強させていただきました。衛生区域やエアシャワーをつくったりですね。品質、安全、価格といった部分で、此下社長がプレゼンされたビジョンに応えられるように、頑張っていきたいです。これから先も共に成長できるように努力を重ねてまいります。

株式会社タイメイ代表取締役 岡本太朗様

50周年、誠におめでとうございます。此下社長、大島専務が先頭に立って、これからも業界をまとめていただいて、業界を盛り上げていただきたいです。明日香野さまに米粉、餅粉をお届けして、30年ほどになります。その間にはいろんなことがありました。タイで洪水が起きた時は、現地の工場の周りが1mほど水没しました。そんな時でも、私どもは餅粉を欠品しませんでした。供給責任を果たすため、原料をお届けするために精一杯やっていきます。

有限会社英明システム代表者 坂本学様

明日香野様に支えられ、出荷の準備を任せていただいております。私が出入りするようになって26、27年が経ち、担当の方々の顔ぶれが大きく変わりました。物流の形も時代とともに大きく変化しました。商品の種類が増え、メーカーさんのご苦労も増したと感じています。資材も原油高で大変な時代ですが、若手の皆さんが育ち、また次の節目をともに祝えることを願っています。50年の節目、本当に喜ばしいです。